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なおも boost セットアップ調査中…。 このエントリーをはてなブックマークに追加

2009 年 7 月 16 日 木曜日

昨日、一昨日はメインの仕事の都合で朝が早かったので、こっちの作業はちょっと pending してました。

cl.exe コマンドを直接呼んでビルドする方法については調査完了しました。必須オプションが何気に多いですね…。実際にはあれに最適化オプションなりデバッグオプションなりがくっつくことになります。

で、今度は Ubuntu でのセットアップを調べているのですが、ここで問題発覚。どうやら Ubuntu での boost ライブラリのメインバージョンはまだ 1.34.1 で止まっているようです…。もしかしたら Debian を始め、多くの Linux ディストリビューションにおいても同様の状況なのかもしれません。当初は最新の 1.39.0 を利用する予定でしたが、事実上の汎用性が損なわれる可能性もあるので (さすがにライブラリを手動でインストールしてくれ、とやる訳にもいかないですからね…)、互換性を確認しつつ、バージョンについては考慮しなければならないかもしれません。

インストールして動かして、というあたりはまだこれから調査するところです…。

Windows で Boost セットアップ このエントリーをはてなブックマークに追加

2009 年 7 月 13 日 月曜日

Windows 環境で Boost ライブラリをセットアップしてみました。明日は Linux 環境でもセットアップを行い、技術メモとしてまとめる予定です。

で、せっかくなので、試しに簡単なサンプルを作って動作確認をしてみました。

#include <iostream>
#include <fstream>
#include <string>

#include <boost/regex.hpp>

using namespace std;
using namespace boost;

void escapeHtml(const string &src, string &modified);

int main(int argc, char* argv[])
{
	for (int i = 1; i < argc; i++)
	{
		ifstream fin(argv[i]);
		if (fin.bad() || fin.fail())
		{
			cerr << argv[0] << ": Can't open " << argv[i] << "." << endl;
			continue;
		}
		while (!fin.eof())
		{
			string line;
			getline(fin, line);
			string modified;
			escapeHtml(line, modified);
			cout << modified << endl;
		}
	}
	
	return 0;
}

void escapeHtml(const string &src, string &modified)
{
	modified.clear();
	sregex_iterator last_it;
	for (sregex_iterator it(src.begin(), src.end(), regex("[<>&\"]")); it != sregex_iterator(); it++)
	{
		modified += it->prefix().str();
		string sub = (*it)[0].str();
		switch (sub[0])
		{
			case '<':	modified += "&lt;";		break;
			case '>':	modified += "&gt;";		break;
			case '&':	modified += "&amp;";	break;
			case '"':	modified += "&quot;";	break;
			default:	assert(0);	break;
		}
		last_it = it;
	}
	modified += last_it == sregex_iterator() ? src : last_it->suffix().str();
}

Boost.Regex の regex_iterator を用いたテストです。よーするに、コマンドに指定したファイルの HTML エスケープ処理を施してコンソールに書き出すプログラムです。

上記のプログラムを test.cpp などのファイル名で保存し、そのまま Visual Studio 2008 コマンドプロンプト上で

cl test.cpp

とやってみましたが、これだけではコンパイルできませんでした。どうやら、 Visual Studio のオプションダイアログでヘッダーファイルやライブラリの参照先ディレクトリを設定しても、その設定が参照されるのは Visual Studio の IDE からビルドを実行した場合のみのようです。あるいは、環境変数 INCLUDE や LIB を設定してあげればこれでコンパイルできるのかも知れません。その辺はまた追々調べてみますが、最終的には .configure--boost-prefix といったようなオプションを設ける、といった形の対応になるのではないかとも思います。

ちなみに、これと同等の (しかもより確実に動作する) プログラムを Perl で記述すると、以下の通りになります (この書き方はしかし Unix 風環境限定ですが)。

#!/usr/bin/perl -p
s/[<>&"]/'&'.{qw(< lt > gt & amp " quot)}->{$&}.';'/eg;

うあー、やっぱりスクリプト言語は便利だなー (汗。


2009年 7月 28日 火曜日 16:56:07 JST – 追記

egtra 様、ご指摘感謝です。仰る通り、 string::getline() を使った方がスマートなので、その通りに修正させて頂きました。